ハギワRadio Vol.008
『初任者の先生達へ~学級経営のコツ~』
初任者はもちろん、これだけ意識すれば学級経営はうまくいく。
担任にありがちな困ったことリストを作ってみました
初任者の方に限らず、学級経営の難しさに悩んでいる方はいませんか?
以下にチェックリストを作ってみました。あてはまるものが1つでもあったら、ぜひこの記事を最後まで読んでいただけると嬉しいです。
[st-mybox title=”チェックしてみよう” fontawesome=”fa-file-text-o” color=”#000000″ bordercolor=”#000000″ bgcolor=”#f7efe4″ borderwidth=”3″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” title_bordercolor=”#ff9805″ fontsize=”” myclass=”st-mybox-class st-title-under st-list-check” margin=”25px 0 25px 0″]
- 授業の準備をしても、学級が落ち着かず授業にならない。
- 校務分掌が多すぎてクラスのことを考えている暇がない。
- 学校や学年の仕事に追われてクラスのことが後回しになる。
- 保護者対応に追われ学級のために使う時間がない。
- 部活が遅くまであり、そこから学級のことを考える余裕がない。
- 私生活とのバランスをとろうとすると学級経営まで手が回らない。
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学級経営成功のカギは「いかに子どもと関わる時間を生みだせるか」
なんだよ、そんな当たり前のことかよ。と思われた方、いるかもしれません。ただ逆に質問するならば、みなさんは学級の子どもと絶えず関わることができていますか? 100%向き合えていると胸を張って言える先生はどれほどいらっしゃるでしょうか。基本的にどんな先生だって、子どもと関わる時間はあるに決まっています。ここで言いたいのは、「子どもとの時間を生み出すためにどんな努力をしているか」ということです。特に年齢を重ねるほど業務量は増え、学級経営がおろそかになりがちです。頭では分かっていてもなかなかできない。そんな場面も増えます。だからこそ今一度、自分の学級経営の仕方を客観的に見直すことが大切だと思うのです。
ではまず、なぜ子どもと向き合う時間を増やすべきなのかを言語化してみます。
[st-mybox title=”ポイント” fontawesome=”fa-check-circle” color=”#FFD54F” bordercolor=”#FFD54F” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]
子どもと関わる時間を増やす
↓
子どもからの信頼が得られる
↓
保護者からの信頼が得られる
↓
同僚からの信頼が得られる
↓
突発的な保護者対応等が減る
↓
自分がやろうと思っていたことに時間を使える
↓
学級のことを考える時間が作れる
↓
子どもと関わる時間が増える
↓
…以下繰り返し
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子どもと向き合う時間が多ければ多いほど、この好循環が生み出せるのは分かっていただけますでしょうか。また、逆をかえせば、子どもとの時間が減れば減るほど、悪循環に陥ると考えることもできるでしょう。
『子どもと関わる時間』を生みだすために
子どもたちがいるのは、当然日中の時間です。この時間にいかに子どもたちと関われるか。特に初任者の先生方はここがポイントになります。「子どもたちと関わる」というのは、なにも直接話したり、遊んだり、と言ったことだけを指しているわけではありません。子どもたちの様子を遠くからじっと見たり、良いところや褒めるポイントを見つけてあげたり、危険を事前に察知して回避できるようにしてあげたりといったことも含みます。つまり、重要なのは「どれだけ子どもたちのことを『見る』時間をつくれるか」なのです。
そのためには、教室運営をいかにシステム化できるか。がポイントだと私は思っています。
『その作業は本当に教師がやるべきか。』常にここを自問自答します。子どもに任せられる部分はどんどん任せる。教師一人で学級運営をしようとしないのがコツです。教師は会社の社長のように、クラスの運営方針のことにできるだけ時間をさく。そしてその方針を実現するために、子どもたちを信頼し、どんどん頼る。そして、きちんと見取り評価してあげる。その瞬間は大人がやった方が早いことも、あえて子どもに任せてみる。それは子どもを褒めるきっかけにもなるし、将来的にクラスをよりシステマチックに運営する近道になる。このあたりが上手な先生ほど、学級経営が上手にできている印象があります。
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教室運営を可能な限りシステム化することによって子どもたちと関わる時間を生み出すことができる。
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まとめ
いかがだったでしょうか。私も初任の頃は、とにかく担任がしっかりしなくてはいけない。何でもかんでも教師がやってあげないといけない。そんな風に考えていました。でも、実はそうではありませんでした。教師が全てをやる、というのは見方を変えれば、子どもの成長のきっかけを奪い、褒めたり認めてあげたりするチャンスすらも奪ってしまうことになります。子どもたちを信じて、学級運営を可能な限りシステム化し、教師は子どもたちを『見る』ことに徹することで、いろいろなことが上手く回り出し、好循環を作り上げられるはずです。正義感の良い人ほど、「自分がなんとかしなければ…」と思ってしまいがちです。部活や私生活との両立等、この仕事はきつい場面がたくさんあります。でもそんな時こそ、自分のクラス経営を再度見直し、子どもに頼れる部分は積極的に頼る。ぜひ実践してみて下さい^^
9年間の公立教師の経験を生かし、日本中の子どもたちに豊かな学びと夢を届けるべく独立。
日本の教育の選択肢を増やすために、オルタナティブスクール設立に向けて日々活動中。
現在はApple公認教師として、iPad(デジタル)とアナログを融合した新しい学習法をオンラインアフタースクールという形で子どもたちに提案。教科の枠をこえた豊かな学びを提供しています。